なぜ国際送金をアトミックスワップで実現するのが難しいのか考えてみる

なぜ国際送金をアトミックスワップで実現するのが難しいのか考えてみる

ビットコイン アトミックスワップ

雨後のタケノコのように現れる新しいアンチリップルの方々。

僕が仮想通貨投資を始めた2017年6月にもたくさんのアンチの方々がいらっしゃいました。

最近では、銀行がアトミックスワップとクロスチェーンを用いれば、中間アセットであるXRPは無価値。

という意見を目にしましたので、もし僕が絡まれたときの為に、アトミックスワップでは国際送金が難しい理由を考えてみます。

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アトミックスワップとは

では考察に移る前に、アトミックスワップとは何かを簡単にまとめていきます。

現在、僕が持っているLTC(持ってないですがw)とBTCを交換する場合はどこかの取引所を介さなければいけません。

一番手っ取り早いのが、BTC建てLTCを扱っている取引所(Binance等)にLTCを送り、現在のレートでLTCを買いたい誰かに売却しBTCを得る。という流れです。

ビットコイン 取引

通貨のレート提供と交換は取引所がやってくれますが、手数料がかかります。

また、一時的に取引所に通貨を預けなければならないので、取引所に係るリスク(ハッキング等)が発生します。

このLTCからBTCへの交換の流れを取引所を介さず、相手を信頼せずにやってしまおうという技術がアトミックスワップです。

流れを簡単に説明するとこんな感じ。

ビットコイン アトミックスワップ

もし相手がカギを送ってくれなかった場合など、アトミックスワップには不正を自動的に防止し、相手方を信頼せずに取引を完了するための詳細なルールが定められています。

詳細を知りたい方は、こちらのサイトがわかりやすくまとめられています。

アトミックスワップのメリット

アトミックスワップを利用して通貨の交換を行うメリットは2つ。

1つ目は取引所などの第三者の仲介が必要ないため、匿名性が高い取引が可能です。

また、取引所を介すると、NEM流出事件やマウントゴックス事件のように、取引所への不正アクセスやハッキングによる資産の消失リスクがありますが、このリスクも排除することができるようになります。

2つ目のメリットは、相手方をトラストせずに取引を完了できるという点。

達成条件付き取引なので、一種のスマートコントラクトといえるんじゃないかなと思います。

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アトミックスワップでは難しい理由

簡単に説明したところで、アトミックスワップが国際送金では利用しがたい理由を考えていきます。

PoWとファイナリティ

アトミックスワップはブロックチェーン上で行われる取引、すなわちオンチェーン上で行われる取引です。

ご存知のように、PoWでの取引には承認時間がかかります。ビットコインでは1ブロック生成するのに約10分。

まず、アトミックスワップで行われた取引がブロックに記されるのに10分かかり、なおかつその取引が暗号理論的にほぼ100%確定するために必要な承認回数は6回。

ということは、最初に取引が記録されてから1時間くらいは取引が完了したかどうかわかりません。

また、PoWで取引を承認するブロックチェーンが金融機関で使いにくい問題点として、取引のファイナリティが保証されないことが挙げられます。

PoWでは承認回数が増えれば増えるほど、取引がひっくり返る確率が0に限りなく近づきますが、何回取引が行われれば安全であるかどうかはユーザーにゆだねられています。

さらに、51%攻撃により、チェーンの分岐を意図的に行えてしまえるような仕組みでは金融機関の業務には向かないことは想像に難しくないですよね。

51%攻撃は基本的には行う方にメリットがないため、やらないだろう。という、ある意味トラストの上に成り立っていますが、記憶に新しい2017年夏のビットコイン分裂騒動では、最悪ブロック分岐による上書きが起こる可能性まで議論されていました。

 

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!振り込んだはずのお金が、ある日突然振り込まれてなかった。。。

 

ポルナレフ状態ですw

もちろんビジネスの世界ではこんなことは通用しません。

法定通貨と仮想通貨の交換はだれが?

アトミックスワップは仮想通貨同士を取引所を介さず交換する技術です。

でも僕が送りたいのは円で、アメリカに住むケン(誰w?)が受け取りたいのはドル。

誰が僕の円を仮想通貨に一度変えてから、再度ドルに両替し、ケンに届けてくれるのでしょうか。

デジタル法定通貨やテザーのような法定通貨とペッグされている通貨を全員が持たないと、使えないですよね。

で、そのデジタル法定通貨やペッグ通貨の交換は誰が?また、国際送金に耐えうる数兆ドルの流動性はどこから?

疑問が尽きませんね。

非ビットコイン系やスマートコントラクト非対応通貨との交換は?

アトミックスワップの現状の問題点の一つに対応している通貨が非常に少ないことが挙げられます。

基本、ビットコインとその派生コイン(モナコインとかライトコイン等)しか対応していません。

また、アトミックスワップの説明時に少し触れましたが、スマートコントラクトと似ている関係で、イーサリアムとビットコインのアトミックスワップが成功しているようなので、スマートコントラクトを実装できる通貨とは交換できるようになるかもしれません。

でも、現在coinmarketcapに記載されている仮想通貨だけでも1602種類。今後も増え続けることが予想されます。

現況では対応できる通貨が少なすぎて両替にすら使いにくい技術であるといえますね。

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ILPとアトミックスワップの違い

ILPとアトミックスワップ。異なる価値や通貨を交換するという点では同じような仕組みです。

この2つの違いと、ユーザーにとってどちらが使いやすいのか考えていきましょう。

まずアトミックスワップはあくまでも仮想通貨、特にビットコイン系のための交換技術であるのに対し、ILPはプロトコルを採用したすべての台帳同士の価値を交換するためのプロトコルである点。

ILPは仮想通貨間の交換はもちろん、円とドル、ペソなどの法定通貨間の交換も一瞬でできるように約束事を定めています。

ILPを用い、間にXRPを噛ませば、アメリカのドルを受け取りたいケンに対し、僕が送るのは円、メキシカンのT・ホークさんはペソ、中国の春麗さんはBTCであったとしても、ケンはドルを一瞬で受け取れます。

僕ならILPを採用した送金方法を使える機関で送金したいですね。便利だし、BTC持ってないし。

なぜXRPを間に噛ませたほうが良いのかは、こちらの記事でまとめています。

・・・このブログをお読みのアンチリップルの皆様、お手柔らかにお願いいたしますw

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